遺品整理時、個人情報や契約書類の処分ルールと注意点
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[掲載日]2025/10/01 102 -
[掲載日]2025/10/01 102 -
遺品整理では、写真や思い出の品だけでなく、通帳や契約書類、医療記録、郵便物など「個人情報を含む書類」が数多く見つかります。これらを安易に処分すると、個人情報漏洩や相続トラブルにつながる恐れがあります。
この記事では、遺品整理における個人情報や契約書類の扱い方、正しい処分ルールと注意点を詳しく解説します。
【個人情報の重要性】遺品整理で見つかる書類とリスク

遺品整理で出てくる主な個人情報関連書類は以下の通りです。
- 銀行通帳・キャッシュカード
- クレジットカード明細
- 保険証・医療記録
- 公共料金や携帯電話の請求書
- 郵便物(年賀状・通知書など)
- 契約書(不動産、借用書、賃貸契約など)
これらを不用意に捨てると、なりすまし・不正利用・二次トラブルに発展するリスクがあります。
【契約書類の整理】相続に関わる可能性のある書類とは?
遺品の中にある契約書や書類は、相続に影響することがあります。
- 不動産売買契約書 → 相続登記に必要な場合あり
- 借用書・ローン契約 → 借金の有無を確認する重要資料
- 賃貸契約書 → 賃貸物件の解約手続きに必須
- 保険証券 → 保険金請求に必要
ポイント:相続関連書類かどうかを判断してから処分すること。
【処分前に確認すべき】残すべき書類と捨ててもよい書類の見極め
残すべき書類
- 相続財産に関わる書類(不動産・預金・株式・保険)
- 借金やローンに関する契約書
- 税金・年金・相続放棄に必要な証明書類
捨ててもよい書類(処分方法に注意)
- 請求書や領収書(保存期限を過ぎたもの)
- ダイレクトメールや広告類
- 使用済みの公共料金明細
【個人情報保護】書類の正しい処分方法

1. シュレッダーを使う
最も一般的で安全。家庭用でもクロスカット方式を推奨。
2. 溶解処理サービスを利用
業者にまとめて依頼し、証明書を発行してもらえる場合もある。企業や大量処分に最適。
3. 遺品整理業者に依頼
個人情報処分に対応している業者もある。委託する場合は「機密文書処理に対応」と明記されているか確認。
【電子データの処分】パソコンやスマホに残る情報に注意
- パソコン:ハードディスクを物理破壊 or 専用ソフトで完全消去
- スマホ:初期化だけでは復元される可能性があるため専門業者に依頼
- 外付けHDD・USBメモリ:シュレッダー処理または物理破壊
【実際にあったトラブル事例】
事例1:通帳を捨ててしまった
後から残高証明が必要になり、相続手続きが遅延。
事例2:契約書を誤廃棄
不動産契約書を処分してしまい、相続登記で余計な時間と費用がかかった。
事例3:パソコンのデータ流出
遺品整理業者に依頼したが、データ消去が不十分で個人情報が漏洩。
【チェックリスト】遺品整理での個人情報・契約書類の扱い
| 項目 | 対応方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 銀行通帳 | 保管 | 相続手続きに必須 |
| クレジットカード明細 | 保管→精算後に処分 | 個人情報流出リスク |
| 保険証券 | 保管 | 保険金請求に必要 |
| 不動産契約書 | 保管 | 登記・相続手続きに必須 |
| 医療記録 | 処分可(厳重処分) | 個人情報に注意 |
| 郵便物 | 処分可(シュレッダー) | 個人情報漏洩防止 |
【専門家相談の重要性】判断に迷ったら弁護士・司法書士へ
- 「これは相続に必要か?」の判断が難しい場合
- 借金や契約トラブルが潜んでいる場合
- データ処分を業者に委託する場合の安全性確認
専門家に相談することで、誤廃棄やトラブルを防ぐことができます。
まとめ

遺品整理で出てくる個人情報や契約書類は、安易に捨てると大きなリスクにつながります。
- 相続に必要な書類は必ず保管
- 不要な書類はシュレッダーや溶解処理で厳重処分
- 電子データは物理破壊か専門業者に依頼
- 判断に迷う書類は専門家へ確認
「モノの整理」と「情報の整理」を区別し、正しい手順で進めることが安全な遺品整理につながります。



